4月7日、春の陽気に誘われて、札幌市中央区南4条西27にある五雲山曹洞宗龍興寺を訪ねました。
後ろに見えている山は、円山(標高225m)です。
正門から入ると、すぐ右脇に鐘堂があり、それを取り囲むようにして観音さんと六地蔵さんがおたちです。
六地蔵さんの中央におたちの地蔵さんです。抱っこする子どもが一人、衣に取りすがる子どもが二人。
後ろの台石に大正十一年八月との彫りがありました。
左側の六地蔵さんから順に紹介します。
今時のお地蔵さんとは違ったお顔。それもそのはず、台石に大正十三年六月の建立との彫りがありました。約100年もの間、私たちを見守ってこられたお地蔵さんです。
六地蔵さんの台石には「寄進 地崎宇三郎」という彫りがありました。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)によると地崎宇三郎さんとは、
地崎宇三郎 (初代) (1869年-1936年) - 富山県砺波郡生まれ。
地崎組(後の地崎工業を経て現在は岩田地崎建設)創業者。
地崎宇三郎 (二代) (1897年-1951年) - 初代の長男。旧名春次。
地崎組・北海タイムス社長。衆議院議員・民主党幹事長。
地崎宇三郎 (三代) (1919年-1987年) - 二代の長男。旧名九一。
地崎工業(現岩田地崎建設)社長。衆議院議員・運輸大臣。
六地蔵さんを寄進した方は、初代地崎宇三郎さんのようです。
地崎宇三郎さんが寄進した六地蔵の左手裏に、ハの字状に安置されていた六地蔵さん(黄色の矢印)とその仲間です。右側は中央の最も高い位置におたちの地蔵尊。
中央の地蔵尊の台石に残された刻みは、大正十五年十一月、「為 鉄道轢死者追善供養」。
像の後部に「阿部」との彫りがありました。阿部の下にある彫りが読み取れなかったのですが、桑園延命地蔵尊を彫ったという「阿部独海さん」かもしれません。
『交通安全を語る仏さま』(https://bhj380.jimdofree.com/道端の仏さま/後志-石狩/札幌/)も参考にしてください。
六地蔵さんを、左側から順に紹介します。
どの地蔵尊にも、真新しい毛糸の帽子とよだれかけ。お世話をされている方に、感謝、感謝。
右側の地蔵尊は逆光での撮影になってしまったので、見にくいですね。すみません。